読書感想

動物たちの生き方暮らし方に生き残りを学ぶ

動物たちの生き方暮らし方に生き残りを学ぶ
長谷川和廣さんの「社長のノート」より

例えば、動物が敵から身を守って生き残るための行動には4つのパターンがあります。
1つ目は積極的に敵を出す抜く方法。素早く走り去ったり、イカのように墨を吐いたりすること。
2つ目は貝やエビのように堅い殻を持って攻撃から身を守る方法。
3つ目は再生力を持つという方法。敵に体の一部を食われても、ヒトデや多くのエビ、カニ等は再生し、生き延びるそうです。
最後は捕食者が生息しないところに生息するという方法。岩に穴をあけて中に棲んだり、他の生き物が来ないような深海で暮らしたりするわけです。
これらは競争相手からいかに会社を守るか、といった考え方にソックリです。敵に対抗する長所を持つか、いま持つパイを堅持するか、身を刻まれても我慢してゆっくり再生するか、それとも相手が進出してこないニッチな市場を開拓するか・・・。そしてその方法は、あなた自身のサバイバルにも応用できるのです。

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2016-10-01 | Posted in マーケティングNo Comments » 

 

顧客ニーズはどうやって掴むか?

顧客ニーズはどうやって掴むか?
前回の「なぜ、対象を絞らなければならないのですか?」に続き、
同じ本から「顧客ニーズはどうやって掴むか?」の箇所をご紹介します。

それでは、顧客のニーズはどうやって掴むのだろうか。表面的な調査で出てこない事は言うまでもない。顧客論理の競争が激しい業界では、いまさらニーズを聞いても無駄かもしれないし、顧客自身が自分のニーズを聞かれてもわからないことが多い。したがって、顧客が心の奥底に抱えている潜在ニーズを探せと言う話になる。そのために顧客の行動をつぶさに観察したり、顧客の人生や将来を考えて、「これがニーズに違いない」とゆう仮説を立て、検証する。顧客の本当のニーズをどう探すのかは、常にマーケティングにおける最大のテーマである。顧客の本当の姿を理解する努力と工夫が大切である。
〜中略〜
マーケティングという仕事は、それほど格好良くはないと思う。むしろ格好悪い仕事だと思う。汗をかかないと顧客はわからないからだ。〜中略〜あとは顧客を理解しようとする好奇心が全てだと私は思う。そのために勉強するのは、もはやマーケティングの教科書ではない。歴史、心理、科学、政治、経済・・・顧客=人間の意識、行動に関わる全ての分野が勉強の対象になる。そうした視点なしには、イノベーションは起こせない。

顧客を理解しようとする好奇心が全て

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2016-08-13 | Posted in マーケティングNo Comments » 

 

なぜ、対象を絞らなければならないのか?

なぜ、対象を絞らなければならないのか?
「なぜ、対象を絞らなければならないのですか?」としばしばご質問いただきます。
最近読んだ本に的確にわかりやすくまとめられていたので、
ここでご紹介します。

 あなたの会社が明日から、「顧客を向こう!顧客ニーズに対応できるマーケティングに強い会社になろう!」と宣言し、活動を始めたとする。しかし何も考えないでそういうことをすると、その会社は駄目になる。過剰サービスの罠に陥るからである。
顧客は千差万別であり、そのニーズも千差万別である。そのニーズに一つ一つ対応していたら、コストがかかりすぎてしまう。すべてオーダーメイドで対応すれば、経済性がもたないかもしれない。だから、顧客満足度の向上を目指して、駄目になる会社も多い。顧客満足ども最大にするには、従業員の質を上げ、量を増やし、顧客のニーズに応えてどんどん値引きすればよい。確かに顧客満足度は上がるが、会社は立ち行かなくなってしまう。 経済性を確保するという制約の中で、最適な対応をしなければならないのが原則だ。
そこで、個別対応の代わりにニーズが近い顧客を括り、その括りには規格化した対応を行い、違う括りの顧客には違う規格をぶつけることも考える。全部の顧客をニーズの違いでいくつかの括りに分類する作業を行うのだ。そして一つ一つの括りに対し、経済性を勘案しながら、製品、顧客サービス、販売などの一連の仕事の組み立てを考える。その一つ一つの括りをセグメント(部分)といい、括る作業「セグメンテーション(部分化)」と言う。マーケティングを考えるためには、経済性の制約を考え、セグメンテーションを意識することが重要である。

「また来たい」「またここを選びたい」と思ってもらうために

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2016-08-06 | Posted in マーケティングNo Comments » 

 

小さいことを積み重ねることがとんでもないところに到達するただひとつの道

小さいことを積み重ねることがとんでもないところに到達するただひとつの道
メジャーリーグでの10年連続の200安打達成
シーズン最多安打記録
メジャー通算2000本安打を達成し
アメリカでは「魔法使い」や「安打製造機」と呼ばれるイチロー選手。

天才と呼んでも過言ではありません。
その天才はどうやって作られたのでしょうか?

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2015-07-18 | Posted in 読書No Comments » 

 

「柿の種」ノススメ

150704

数年前の早春に、神田の花屋で、ヒアシンスの球根を一つと、チューリップのを
五つ六つと買って来て、中庭の小さな花壇に植え付けた。
いずれもみごとな花が咲いた。
ことにチューリップは勢いよく生長して、色さまざまの大きな花を着けた。
ヒアシンスは、そのそばにむしろさびしくひとり咲いていた。
その後別に手入れもせず、冬が来ても掘り上げるだけの世話もせずに、打ち棄て
てあるが、それでも春が来ると、忘れずに芽を出して、まだ雑草も生え出ぬ黒い土
の上にあざやかな緑色の焔を燃え立たせる。
始めに勢いのよかったチューリップは、年々に萎縮(いしゅく)してしまって、今年はもうほ
んの申し訳のような葉を出している。
つぼみのあるのもすくないらしい。
これに反して、始めにただ一本であったヒアシンスは、次第に数を増し、それが
みんな元気よく生い立って、サファヤで造ったような花を鈴なりに咲かせている。
そうして小さな花壇をわが物のように占領している。
この二つの花の盛衰はわれわれにいろいろな事を考えさせる。
(大正十二年五月、渋柿)

以上引用
寺田寅彦「柿の種」より

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2015-07-04 | Posted in 読書No Comments »