マーケティング

なぜ、対象を絞らなければならないのか?

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なぜ、対象を絞らなければならないのか?
「なぜ、対象を絞らなければならないのですか?」としばしばご質問いただきます。
最近読んだ本に的確にわかりやすくまとめられていたので、
ここでご紹介します。

 あなたの会社が明日から、「顧客を向こう!顧客ニーズに対応できるマーケティングに強い会社になろう!」と宣言し、活動を始めたとする。しかし何も考えないでそういうことをすると、その会社は駄目になる。過剰サービスの罠に陥るからである。
顧客は千差万別であり、そのニーズも千差万別である。そのニーズに一つ一つ対応していたら、コストがかかりすぎてしまう。すべてオーダーメイドで対応すれば、経済性がもたないかもしれない。だから、顧客満足度の向上を目指して、駄目になる会社も多い。顧客満足ども最大にするには、従業員の質を上げ、量を増やし、顧客のニーズに応えてどんどん値引きすればよい。確かに顧客満足度は上がるが、会社は立ち行かなくなってしまう。 経済性を確保するという制約の中で、最適な対応をしなければならないのが原則だ。
そこで、個別対応の代わりにニーズが近い顧客を括り、その括りには規格化した対応を行い、違う括りの顧客には違う規格をぶつけることも考える。全部の顧客をニーズの違いでいくつかの括りに分類する作業を行うのだ。そして一つ一つの括りに対し、経済性を勘案しながら、製品、顧客サービス、販売などの一連の仕事の組み立てを考える。その一つ一つの括りをセグメント(部分)といい、括る作業「セグメンテーション(部分化)」と言う。マーケティングを考えるためには、経済性の制約を考え、セグメンテーションを意識することが重要である。

「また来たい」「またここを選びたい」と思ってもらうために

以上です。
文章の中に「一つ一つの括りに対し、経済性を勘案しながら、製品、顧客サービス、販売などの一連の仕事の組み立てを考える。」とあります。
「なぜ、対象を絞らなければならないのか?」という問いに対してですが、
個人経営の美容室など小規模な事業者の場合は経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)
が潤沢にあるわけではありません。
現実的にはいずれかのセグメントを一つ選択し、
選択した顧客層に対してより満足度が高くなるように、
創意工夫をし続けなければならないと考えます。
一つのセグメントだけでもとても大変なことです。
ましてや複数のセグメントを同時に上手く回していくことは
かなり難しいと思います。
だから対象を絞りなさいと言われるのですね。
簡単に言うと、
絞った対象のお客様に「また来たい」「またここを選びたい」と思ってもらうために、
何をしていけば良いか?ということになるでしょうか。
具体的にどんなことをすれば良いのでしょう?
漠然と思いついたことを一つずつ実施するというのでは、
途方に暮れてしまいますね。
やはり顧客のニーズは掴みたいところです。

この続き「顧客のニーズはどうやって掴むか」はこの次に。

「30歳からの成長戦略」/山本真司 PHPエディターズ・グループ より抜粋

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2016-08-06 | Posted in マーケティングNo Comments » 

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