小ネタ

人の命を救った機転が効く人の考え方とは

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機転を効かし丸く収めた

 

江戸時代の実話だというとある話を読み
こんなかっこいい人間になりたいととても感心しました。
その話をご紹介します。

ある殿様が江戸城西の丸近くを通って登城しようとしたとき、
外国人が乗馬で行列の前を横切った。
殿様は通訳に「あの者の無礼を正して、その場で切り捨てよ」と命じた。

通訳は外国人に、
「私の主人があなたの馬に乗る姿を見て、
西洋の鞍が面白い、乗り方も見事であるので、
鞍を拝見できないかと申しております。
途中でお止めて申して大変失礼であるが、
主人のたっての頼みなので、ぜひ見せて頂きたい。
主人がカゴから降りてくるのが本筋だけど、
あなたは乗馬が上手なので、
カゴの前に来て見せて頂けないか。」

外国人は得意になってカゴのそばに来て鞍を見せようと、
下馬して脱帽し挨拶した。
通訳は殿様に、「この者は、誠に恐れ入りましたと言って、
このように脱帽してお詫び申し上げております。
なにとぞ、命だけはお許しを願いたい」
と伝えたところ、殿様も「下馬して脱帽し、
わびるなら許してつかわせ」と。

通訳は外国人に、
「見事な鞍を拝見してありがたい。
カゴの中から大変ご無礼ではあるが、
誠にご苦労であったと厚くお礼申しております」と伝えると、
外国人は恐縮し「日本に来て、大名と直接話せたことは初めてで、
大変名誉なこと」と喜び、再三脱帽した後で去って行った。
通訳が殿様に「このように再三脱帽しておわび申しております」と伝えると、
殿様は「苦しゅうない、苦しゅうない」と言ったそうな。

殿様まで救った通訳

以上です。
この通訳さんかっこいいと思いませんか?
外国人はもちろんのこと
殿様まで救ったと思うのです。
前を横切ったくらいで本当に怒った訳ではないけれど
そのままで見過ごしては威厳が保てない。
示しを付けるために「切り捨てよ」と言ったのかもしれません。

そこで通訳が機転を効かし
外国人には主人が拝見したいと伝え
実際は挨拶ですが形だけでも謝っているように見せて
丸く収めました。
殿様もつまらないことで人を切らずにすみました。
もしかしたらこういう事ができる通訳だからこそ
そばに置いているのかもしれません。

相手は何でそう言ったのか?

日ごろ近くにいる相手に対しても
言葉をそのまま受け取って反応してしまいます。
相手は何でそう言ったのか?
どういう気持ちだったのか?
考えられるようになると
自分自身や周りの人達の関係性が今より
もっと上手くいくようになるかもしれませんね。

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2015-11-28 | Posted in 小ネタNo Comments » 

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