読書
裾野を広げれば高く積み上げられる「砂山の法則」
子供の頃誰でもが公園の砂場で砂山にトンネルを作ったり、ぼうたおしをしたりして遊びます。あなたはより大きな山を作ろうと思ったとき、どんな行動をしましたか?そんな砂場での砂山づくりから価値の創造を考えた方がいます。わかりやすくおもしろかったので、ご紹介します。
裾野を広げて他の山の二倍位の高さに
以下引用
「砂山の法則」というのがあります。ご存知ですか?
ご存じないですよね。私がこの前作ったオリジナルの法則です。
私、子どもが二歳のとき、一緒に公園の砂場で遊んでおりました。他にも親子連れがいて、それぞれ山を作っているわけです。見ていると、だいたいみんな同じ大きさなんです。標高三〇センチくらい。
でもって、山の山頂に砂を押し付けるような感じで高くしようとするんですけど、一瞬高くなるけど崩れちゃって、結局、標高三〇センチちょいで終わるんですね。
よく見ると、みんなも裾野も三〇センチくらいの円になっています。
そこでふと、「でっかい山を作ってみよう」と思い立ち、裾野1メートルくらいの砂を積んでみました。汗だくになりながら作業すること数分。
他の山の二倍位の高さになったときに、砂場中の子どもが寄って来て、キャーキャー言いながら山に登って転げ落ち……みたいに遊び始めました。
という体験から、学んだこと。砂場で山を高くするには、
1、山頂に砂を押しつけて積んでいくと、一瞬、記録をこうしんするけれど、すぐ崩れる。
2、裾野を広げてから山頂に砂を積むと、時間がかかるけれど崩れないし、高い山になる。
これって、仕事(特に営業面)にもあてはまるよな〜と思うのです。売上げ記録を更新しよう!なんていう目標を目指して頑張っている状態と、とても良く似ています。
頂上に積み上げるやり方は、「セールス強化」。今ある商品をなんとか買ってもらおうとがんばる感じ。裾野を広げるやり方は、「価値創造」。そもそも提供している価値を見直して、より大きな価値を提供しようとする感じです。
セールス強化の方が、頑張ればなんとかすこしずつでも記録更新を達成できるし派手なので、みんなやりたがります。新たな価値創造の方は、成果が出るまでに時間と労力がいります。だから、みんなは一度作った山(商品)を自己否定して、土台から大きくするようなことはやりたがりません。
以上引用
※引用元/楽天大学学長が教える「ビジネス頭」の磨き方/中山進也 サンマーク出版
より大きな価値を提供する
より大きな山を作ろうとしたとき、ついつい単純に積み上げようと考えてしまいます。ですが本文中にもあるように、一瞬高くなるけれど、さらさらと流れ落ちてしまい、結局それほど高さを積み上げることはできません。
ですが、裾野を広げる=「そもそも提供している価値を見直して、より大きな価値を提供しようとする」と考えると、作業自体は同じようなことでも、根本の土台の大きさが違うので容易に高くすることができます。
そのためには、既製の概念や場合によ売っては商品そのものを一度、白紙にして作り直さなければならないので、その決断には大きな意志力が必要ですし、重圧もかかります。ですが、セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO、鈴木敏文さんも「プールの水をきれいにするには、汚れた水を抜いてから新しい水に入れ替えたほうが、確実で早い」と言っています。ちょっとの工夫や修正で大きく良くなるなら、大きく業績が改善するならそれに越したことはありませんが、やるべき時にはやはり根本から見直した方が早くて確実という事を思い出してみてください。
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