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「元いに亨る、貞しきに利ろし」

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元亨利貞(げんこうりてい)元いに亨る、貞しきに利ろし

元亨利貞(げんこうりてい)

以下『易経一日一言』(竹村亞希子 編 到知出版社)より抜粋

「元(げん)」は物事の始まり、元旦の元である。
ここを初めとして万物が生じる。

「亨(こう)」は通る、通じる。
生じた万物が育っていくということ。

「利(り)」は収穫、実り。
万物が育っていけば、必ず実りがある。

「貞(てい)」は正しい。
実りが正しいものであれば、それは堅く守られていく。

貞(てい)は事(こと)の幹(かん)なり。
貞固(ていこ)なればもって事に幹たるに足る。(文言伝)

「貞(てい)」は堅固、成就などの意味がある。
季節では「冬」。
土壌の滋養する時で、内面が充実していく時期。
人の道徳でいうと「知」。
知恵、知識は物事の根幹になる。

始まり(元)、成長(亨)、実り(利)、成就(貞)の循環が
万物に通じる易経の「四徳」で、これが「常態」。
この道を踏み外し、一足飛びに進もうとすると
必ず中途で挫折することになる。

「木を切ってほしい」といつ頼まれても良いように斧を研いでおくこと

・・・種を蒔かなければ実はおろか芽さえ出ない。
ただ、いつどこに蒔いても良いというものではない。
種を蒔くに良い時期がある。凍った土に蒔いては無駄になる。
種を蒔くに良い土壌が必要。荒れた土地に蒔いても成長しない。
人に置き換えると
「種」はこれをやりたい、成し遂げたいという「想い」
「土壌」はその時のために常日ごろから手入れをしておくこと「準備」
だと思う。
種だけ良くても、土壌だけ良くても実りはない。
良い種と良い土壌があって初めて成就する。
種はいつ手にするかわからないが、土壌をつくっておくことはいつでも出来る。

自分のためじゃなくても良い。
例えば
「木を切ってほしい」といつ頼まれても良いように斧を研いでおくこと
「田を耕してほしい」といつ頼まれても良いように鍬を磨いておくこと
「話しをしてほしい」といつ頼まれても良いように本を読んでおくこと
私は今年、得意分野の範囲で人の役に立てるよう、知見を広めておきたい。
あなたは今年どんな種のために、どんな土壌をつくるだろうか。

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2017-01-07 | Posted in 読書No Comments » 

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