週に1回のブログでここのところ毎回同じ様な書き出しですが、
いつになったら暖かくなるのでしょうか?
5月も間近だというのに、
寒い日が多くなかなかストーブがしまえません。
私は読書と言えば、ほとんど小説も読まずもっぱらビジネス書ばかりですが、
たまたま見たNHKの番組で井上ひさしの「汚点(しみ)」という物語が紹介されていて、
無性に読んでみたくなりました。
物語は戦後間もない貧しい日本の話で、孤児院で暮らす中学生の兄と、
親の借金のカタでラーメン屋で働かされる小学生の弟の話です。
小説の中で三国連太郎の映画デビュー作「善魔」のポスターの事が書かれているので、
その点から調べると時代は1951(昭和26)年頃の様です。
年上の仲間にいじめられながらもたくましく孤児院で生きていく兄は、
弟から送られてくるハガキに付いているシミがその度に多くなってくるので、
胸騒ぎを覚えます。そこでとった兄の行動は・・・。
少年少女日本文学館というくらいですから、子供向けの物語ですが、
ぜひ大人にも読んで欲しいと思いました。
不況で苦しんでいる人は少なくありませんが、
この頃の日本と比べたら現在はなんて幸せな時代かと思い知らされます。
戦争で命を掛けて戦う事と、仕事で上手く行かなくて悩む事では
比較にすらなりません。
ちょっと重い話になってしまいましたが、要は自分の周りの環境に感謝し、
前向きに生きていこうという話です。
この本は「汚点(しみ)」をはじめとし、八編の作品が収録されています。
「火垂るの墓」の作者、野坂昭如の「凧になったお母さん」
という話も胸に突き刺さります。
興味がある方は
こちらをチェックしてみてください。